WALL・Eの感想

前記事「Qururu.com : WALL・E 必見!」からの続きです。
以下、ネタばれを含みますので映画を観る予定の方は読まない方が良いと思いますです。
ウォーリー宇宙へ
WALL・E公式サイト


さてさて、宇宙に旅立つウォーリーですが、人間と違って宇宙船内に侵入しないで良いのはありがたいっすね、ロボットなだけに。
29世紀になってもデブリは地球の引力にひかれたまま。あんなに地球を覆っているデブリを突破できる宇宙船が素晴らしい。(^^;
ワープ航法を使えないのは母艦のアクシオム級じゃないからかな?
宇宙描写は、Mac OSX Leopardのデフォルト壁紙、紫宇宙をちょっと意識してるような気がしました。考えすぎ?
もう酒飲んでるので、まぁ文章もそれなりということを書いておきましょ。(^^;
宇宙船がアクシオム級母艦に到着し、ウォーリーは母艦に潜入するわけですが、700年前のロボットであるウォーリーは自由に動けるのに、最新の警備ロボット達は決められたルートしか移動できないようになってます。
自由を失ってる?というより、人間の手が入らなくなったら、ロボットも進化しなくなるってことなのかな?
700年前のウォーリーと最新型の空飛ぶロボット達に、質の違いをあまり感じませんでした。
作られたのは同世代で、ウォーリーは地上掃除ロボットとして空を飛ばないだけなのかなぁ。
“感情”を持ったウォーリーは他のロボットより優れてる?
母艦に到着するまでずっと宇宙船外にいた汚染物質まみれのウォーリーを掃除するM-O(モー)は、地球のゴキブリに代わるいい奴でした。
職務に忠実なだけだったけど最後は友達になってたし。モーのおかげで宇宙の塵にならずに済んだウォーリー&イブ。(^^;
アクシオムの船内は、ある意味人間の理想郷のようなもの。何もしなくてもすべてロボットがやってくれます。他者との接点もなく、浮いたソファに座ってるだけ。もちろん運動もしないので太って脚は退化寸前。
環境問題については地球描写時点からありましたが、この辺りから人間の在り方も関わってきます。
人類の幸せって何?
後々わかることですが、700年近く宇宙航海を続けてるわけです。子孫繁栄もロボット任せなのかなぁ。
人間はデブで、目の前のモニターを眺めてるだけの存在として描かれてます。
ここまで観た人なら、ウォーリーの方がよっぽど人間味あふれてます。
この辺はもしかしたら映画「マトリックス」の人間電池に近いのかも?
ウォーリーのおかげで目の前のモニターを外され、他者(ウォーリー)と関わった人間は(名前忘れたけど男女ひとりずついたよね)外界に気がつき、挨拶をしてコミュニケーションがスタート。
「プールがあったのね!」って言ってたし、昔はロボットによる人間制覇がそこまで進んでなかったのかなぁ。
あるいは生まれたときからモニターしか見てなくてわからなかったのかな。
この船内の人間描写で不思議だったのが”流行”について。
赤い服から青い服に一斉にチェンジするシーンがあるけど、他者との関わり合いがない中でそもそも”流行”って成立するのかな?
これが流行と言われればそうする、右向け右状態?
ロボット的な表現なのかなぁ、、ちょっとわからなかったっす。
汚染物質除去ロボットのモーは敷かれたレールを外れてでも、自分の仕事である除去作業を全うしようと頑張ってました。ウォーリーを追っかけて。
その方が今でいう人間的かも?
「2001年宇宙の旅」的なロボットの反乱については、オート(艦長代理な舵のロボット)を見て予測はできましたが、イブが持ち帰った植物をいつ抜き取ったのかさっぱりわかりませんでした。映ってないのかな?
イブを故障と思った艦長が修理を命じてイブは連れていかれ、ウォーリーも綺麗にしてもらうために連れて行かれるのですが、このシーンはパンフレットを読んで初めてわかりました。orz
艦長は修理を命じたのに、オートはスクラップにしようとしたんだよね?
映画描写の中で赤いコードのようなものを付けられるのですが、これは故障の印らしい(故障というのは物理的な故障以外にも、言うことをきかないという意味も)。
映画シーンではこのときイブは機械にくすぐられたりして笑っています(よね?)。
楽しそうなのでロボット的なお風呂感覚かと個人的には思ったのですが、ウォーリーは危機を感じたらしくイブを救おうと立ち上がります。
おいらは単純に修理中と思っていたので(オートの反乱に気付いてなかったので)、ウォーリーまた早とちりか?と、イブは楽しそうなのになんで?と思ったのですが。。
後になってスクラップにされそうだったんだと知りました。
ウォーリーがイブを救おうと頑張っちゃったおかげで、ロボット秩序に外れた(故障した)輩の牢獄バリアを解いちゃったので、まぁ脱獄囚のリーダーみたいな立場になっちゃったウォーリー。
わっしょいわっしょいされていくんだけど、警備ロボの前にあっさり差し出された潔さにはロボットらしさを感じました(笑)。
脱獄囚の立場になっちゃったウォーリーとイブですが、こうなるとさすがのおいらも他の意志が働いていることがわかってきます。
でもね、イブがウォーリーを地球に帰そうとした時に、ゴーファー(オートの指示で動く艦長の補佐チビロボット)が植物を脱出ポット(?)に放り投げて射出したのも、観た時点では意味がわかりませんでしたよ。
植物を取り戻そうとウォーリーが飛び乗った瞬間に射出されちゃって自爆モードになってることがわかりますが、この時点でなんで自爆するのか意味がわからなかった。
ウォーリーが適当にバシャバシャ叩いてたので、誤って自爆モードにしちゃったのかと思いました。
ゴーファーが(オートの指示で)植物を廃棄するために自爆モードでポットを射出したんだよね?
この辺はさすがにちょっとわかりにくかったと思うんだけど、おいらだけなのか?(^^;
ロボットの反乱的な描写はここまで描かれて無かったような気がするんだけど。。
さらに爆破前のカウントダウンでウォーリーはあんなに焦ってたのに、何事もなく脱出できてるのも不思議。。
消化器は宇宙で使えるの?
いや、それ以前の問題なような。。
見事植物を取り戻したウォーリーに対するイブの感激具合と言ったらまぁ ///。
やっと”デレ”発揮でつよ。w
年取った大人からすると、ブランド品を買ってもらった小娘のよう(知らねーよ)。
でもね、イブはその後ウォーリーのために頑張っちゃうよね。
それが良かったな。小娘とは違うのです(笑)。
ウォーリーとイブの宇宙ダンスシーンはどこかで観たような気もするんだけど、、艦長が知的好奇心に目覚めて勉強してるのが良かったな。艦長も太り過ぎなのがまぁなんだけど。(^^;
あ、ロボット反乱軍のリーダー(というか他に見方はいたのかな?)オートは「2001年宇宙の旅」のHALそのものでしたね。赤いモノアイが。
艦長とオートが対決する時は(艦長が2本足で立ち上がる際)リヒャルト・シュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』(2001年で使われた曲)が流れました。
HALと違うのは、HALは自ら思考する存在だったのに対し、オートは命ぜられたプログラムA113「地球に帰ってくるな」を忠実に実行してたことかな?
(A113はPIXARの有名な身内ジョーク。Wikipedia参照
A113というか、地球大掃除作戦を指揮したBMLという企業が何者なのかは詳しく語られませんでしたね。企業というか国のようにも見えましたが。
AppleがらみでBMと並ぶと、IBMを連想しちゃうのは悪い癖?(^^;
あー、そう言えば完全にイブ(=女の子)の方が見た目や機能としては優れた存在として描かれているのですが、700年前のウォーリー(男の子)と心を通わせるということは、精神的には700年前の男の子と対等になったって穿った見方もできますな。
現実的にはどう考えても男の方が精神年齢低いけどね。(^^;
しかし、前半とうってかわって、終盤のイブのウォーリーに対する愛は良かったな〜。
前半が”ツン”だっただけに。
イブの奮闘ぶりにまた泣けます。(T^T
ウォーリーが自分の身を省みずイブを守るために雷に打たれたり、宇宙船に飛び乗ったりしたように、今度はイブがウォーリーを助けようと奮闘します。故障ロボット達も我らが救世主ウォーリーのために協力します。
(故障ロボット達のことは劇場で観ただけではおいらはよくわからなかったけど)
ウォーリーのせいで危険分子の汚名をきせられても、イブはウォーリーを守るために飛び回りました。
結局、再度捕まって廃棄処理されちゃいます(あれ、記憶が定かでないかも)。
ウォーリーの進化型(?)Bigバージョンに母艦のゴミとして捨てられそうになったところを、いいタイミングでモーが登場。
あくまで(清掃)仕事に忠実、ウォーリーを追いかけつつ汚染物質除去作業中だったモーですが、ゴミ捨て場の扉にモーが引っかかったおかげで、イブもウォーリーも宇宙の塵にならずに済みました。
ウォーリーにはゴミの山から(ウォーリーにとっての)宝物を見出す感性があったわけだけど、進化版のBigバージョンにはそんな感性がなかったよね。
言ってみれば大先祖のおじいちゃんウォーリーを捨てようとしたんだから。
しかし、なんでここでウォーリーとモーが自己紹介して仲良くなるのかはよくわかりませぬ。。
ウォーリーはモーの事を見てはいてもよくわからないので仲良くなる可能性はありますが、モーからすると汚染物質を垂れ流してきた張本人。俺の仕事を増やした敵なわけで。。
自分の仕事と同じようにゴミとして圧縮をされてしまったウォーリーはもうボロボロになっていました(このへんは暗喩なんだろうね)。
もう自分の意志では動かせない身体。(T^T
イブは使命よりウォーリーを大切に想うようになっていました(植物を捨ててもウォーリーを助けようとしました)。
イブは壊れたウォーリーの身体を直そうとゴミ山の中からパーツを探そうとしますが、ウォーリーに適合するパーツは見つかりません。(T^T
逆にウォーリーはイブの使命である「地球の植物を見つけて届けること」=地球へ帰還することを成し遂げようとします。
ウォーリーはなんで地球へ帰ろうとしたのか?
おいらはウォーリーが「地球」と言っているその瞬間はわからず、イブが納得して「地球!」と言った時に初めてわかりました。
地球はウォーリーの故郷。家があります。パーツもあるんです!
地球へ帰ることがウォーリーを助けることにつながる。
ここからまた一踏ん張り。
植物を”ディなんとかかんとか”にセットするまでは大変苦労しましたさ。
ここで人間がしゃしゃり出てくるところが米国映画的な感じもするんだけど。(^^;
いいじゃん、ロボットに人間が救われれば。
“人間も頑張りました”(米国民は頑張りました)的なアクションが入っちゃうんだよね。
艦長がオートと闘ってさ。オートは「2001年宇宙の旅」のHALを積んでるわけですよ。怠慢なあの29世紀の人間が叶うわけもない。。
はずなのに勝っちゃうところにね、米国主義を感じてしまうわけです。
ウォーリーと接して”つながり”を取り戻した男女が子どもを助けようとするのは良かったと思うけど、まぁそれも短絡的と言えばそれまで(嫌な見方だけど)。
まぁいろいろ大変だったわけですが、植物を”ディなんとかかんとか”にセットしたら、初めからプログラムが組み込まれていたようで、突如地球へのワープ航法カウントダウン(映画上映時間的に仕方ないでしょうとも)。
ゴキブリが待つ地球へ帰還しました。
イブは一目散にウォーリーの家を目指して飛んでいきます。
故障ロボット達もイブの飛んでいった方向へを目指して歩いて行きます。
もうね、人間の方は想像つくのでどうでもいいんだけどさ。
人間達は退化手前の不自由な足を動かしつつ地球の大地を踏みしめる。
イブの持ち帰った植物を植えて地球で生きていくことを誓います。
全く動かなくなったウォーリーを家に連れ帰ったイブは、すぐにパーツを取り替え、太陽エネルギーの充電しました。
これ以下は本当にこれから映画を観る人は読まない方が良いよー。
一応再度警告。
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(Macの起動音と共に)再起動したウォーリー!!
しかしイブを見ても何の反応もなく、ただ機械的な(感情のない)ロボットに。。。
ゴキブリを踏みつけて(死なないけど)外に出て、本来の業務である掃除を淡々と遂行するウォーリー。
イブには目もくれません。
イブが話しかけても何の応答もしません。。
悲しむイブ。
イブがこれまでの感謝と親愛の気持ちを伝えようと”手をつないだ”時、ウォーリーに奇跡が!!
イブの手を離さないウォーリー。
記憶喪失だった人間が記憶を取り戻すように、ウォーリー復活!
まぁ読める展開ではあるんだけどさ、それでもなんかいいんだよね。
こっちも嬉しくなるし泣けちゃうんだもん。
機械なのにさ、よっぽど人間味があるの。
まぁそんなわけでハッピーエンド♪
やっぱりバッドエンドより、気持ちよく劇場を出られるよ、ひとりでも。orz
映画パンフレットを買うときはきっと涙目だっただろうし、ちょっと恥ずかしかったけどさ。
でも店員さんも泣ける映画だということはわかってくれるはず。
エンドロールはその後の世界が描かれつつ進行するので、劇場に観に行っても帰らないように〜!
エンドロールの一番最後に、地球大掃除計画を発動し(失敗したわけだけど)、人類を宇宙に旅立たせた企業BNLのロゴが表示されます。
それはつまり、
映画を見ている我らも既に、劇中に描かれている人類と同様の存在であるってことなんだろうね。
しっかり警鐘を鳴らしてくれてるんだと思います。
最初はウォーリーの夢、片思いだったけどさ。
うぶなウォーリーに手をつなぎ、キスしてくれたイブ。
ウォーリーの一途な想いがロボットも人間も動かしました。
考えさせられる点はいろいろありました、本当に。
とりあえずまた観たい!
最後に。
もう酒がかなり回ってるので、誤字脱字、そもそも間違ってる点があるかもしれません。
後日気付いた点はもちろん修正しますが、「WALL・E」という映画が素晴らしいことに間違いはありませんです。
まだ観てない方はぜひ劇場へ!またはDVD or Blue-Ray で!

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